スコールみたいな雨に見舞われた昨日。
九月に発売予定の雑誌取材のため、出版社の方がわざわざ東京から来て下さった。
S社のエディターさんに、カメラマンさん、
そして、今回わたしのことを書いて下さることになったフリーライターのIさん。
“とてもいい方に書いてもらえるようになって良かったね”...と、
「木ノ花」さんからIさんのお噂は聞いていたので、
どんな方だろうと本当に楽しみにしていたのだけど。
会った瞬間にそのことがわかった気がした...。
作品撮影と取材があわただしく進むなか、
まるで紐解くようにIさんはわたしを引き出してくださった。
自分の思いを伝えることの難しさやもどかしさ。
たったひとつの大切なことが、決してひとつでないからこそ
どこから話せば、どこまで話せばいいのかがわからなくなる。
でも、Iさんに向かいあっていると不思議とそんな焦りや不安が消えていった。
そして、モノづくりをとおして改めて自分というものを語るうちに、
わたしは自分でも気づいてなかったことに気づかされたのだ。
「心に発して、手に応じる」
そんな気持ちをもって、モノづくりをはじめて今年で5年。
遠くに目指すものなどなく、
ただ瞬間瞬間に感じたことをすこしづつ確信(核心)にかえてやってきた。
そして、いま。
その最初のゴールであり、スタート地点にわたしは立っているのだと。
空っぽだと感じていたのは、
おわりとはじまりが、同じ場所にあったからなのだ。
焦らなくていい、わからなくたっていい。
迷ってもいい、揺れたっていい。
そうやって、また歩いていけばいい。
わたしは、わたしの場所に立っているのだから。
そんな大切な場所の在処を気づかせてくれたIさん。
そして、その場へと導いてくださったすべての方に、感謝。