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これから

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9月の中旬から3週間、職場の大先輩であるMさんが
東京から福岡に様子をみにきてくれた。

私の年内での退職が正式に決まり、
今後の体制のことなど、クリアーにしていかないとならないことは山積みだ。


Mさんは、私よりだいぶ大人で、職場で唯一の女性管理職。
ものすごく仕事ができる上に、性格もサッパリとしてて親しみやすい。
いつも元気で、後輩への心遣いも忘れず、
「ありがとう」を、たくさん声にできる人。
確かなキャリアに裏付けられた実績があるからこそ、
上からも下からも信頼は厚い。

入社当時は、福岡で一緒に仕事をさせて頂いていたが、
東京の市場を拡大するという理由で、4年前に東京へ転勤となったMさん。


何かと問題を抱える職場ではあるが、
私が入社した当時は本当にひどかった。
仕事の量も、スタッフも今の倍以上はあったけど、
みんな、向いている方向はバラバラだった。

ひどくアンフェアな状況のなか、
葛藤の渦にもまれるようで毎日が苦しかった。
自分に何ができるのだろうかと、思い悩んだ。

でも、自分より立場の弱い子の声を聞いたとき、
たくさんのものを背負って孤独に戦っている、
ひとつ年下の先輩の姿をみたとき、

どうにかしなければ、と思った。

その気持ちが私を動かした。


ずいぶんと無茶もした。
迷惑をかけた人もいる。

でも、反省はするけど後悔はしてない。


突破すべき壁がそこにあった。
だから突き破った。


それが直接の引き金になったかは分からないけど、
その後、Mさんは責任をとるような形で東京へと転勤された。


そのことが、ずっと私のなかでひっかかっていた。
そして、ちゃんと、詫びることのできないまま4年が過ぎていた。


会社の状況が厳しくなることを承知で、責任を果たせないまま
退職を決めた私に対し、言いたいことはたくさんあるだろうに、
一言も責めることをしなかったMさん。

それどころか、
「よく、がんばったね」と、労いの言葉と、
「あなたなら、絶対に大丈夫だから」と、励ましの言葉を下さった。


今日の夕方、東京へ戻られたMさん。
別れ際、ようやく、4年前の非礼を詫びることができた。

涙で、言葉がつまったけど、
「また、会いましょう」と手を握って下さった。



これから、

本当にどうなるかわからないけれど、

その、あたたかい気持ちに、
ちゃんと報いることができるよう、

がんばります。


Mさん、
ありがとうございました。
by cotomono | 2006-10-07 21:16
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