
寒いなー、水曜日。
満開の桃を眺めつつ納期のある針仕事をしつつ、
もらいものの無農薬みかんを皮ごとジャムに煮込んだりしつつ、
届いたばかりの『羊どろぼう。』をぱらぱらめくる。
夕方、こないだちょこっと受けた取材の最終稿メールが届いたので、
はい、これでOKです、と返信。
メールを送ったあと、これが印刷されてばーっと世の中に出るのかと思うと、
ほんとによかったんかな...と、いまさらながら取材を受けたことに迷いが。。。
いや、とてもすてきなフリーペーパーだし、
載せてもらえてうれしいし、ありがたいのだけど...
記事になっていることは、すべてほんとうのことだし、
短い時間の取材にも関わらず、小さな誌面のなかに丁寧に反映して下さった。
なのに、なんでだろう?
「どうして、ものづくりをはじめたのですか?」
記事になっていることは、わたしの根っ子の部分であって、
「ものづくり」が変わることはあっても、そこが変わることはたぶんないと思う。
そして取材をして下さった方も、そこを取り上げたいと言って下さった。
でも最初は、そこを話すつもりはなかった。
短い時間で伝えられるとは思ってないし、なんというか、
初対面である方にそれを伝えることは負担になると思った。
だから最初は、わかりやすいところでまとめてもらえばいいと思っていた。
でも、「どうして?」と問われたとき、
そのことを避けて伝えることはどうしてもできなかったので、
ざっくり話した。
そして、何度か校正を重ねて記事になった。
短いながらもそこには、一字一句間違いなく、
ほんとうのことが書かれてある。
あぁ、そうか。
ほんとうのことだから、ためらうのだ。
ほんとうのことだから、こわいのだ。
わたしはもっと、
迷ったり、ためらったり、恐れたり、
しないと、いけない。