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温まる。

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今日、着物屋さんでお給料と一緒に金柑の甘煮をいただいた。
これに蜂蜜を足してお湯で飲むと身体が温まっていいとのこと。
先週、例のひえびえぐるぐるの影響で仕事中にダウンしてしまったこともあり、
身体を気遣ってくださってのことで、ほんとにありがたいことです。
倒れたときも車で家まで運んで下さり、めまい止めの薬までいただいてしまった。
ほかにも一緒に働いてるおばちゃんたちが、いま野菜高いやろうと、
たまねぎやトマトをくれたり、諸岡商店のおばちゃんが卵くれたり、
ほんとしてもらってばっかりの今日この頃。
4月はほんとに寒かったけど、まわりのみなさんのおかげでじんわり温まった。


早いもので、着物屋さんで働いて丸3年がたつ。
働き方を自分で決めさせてもらっていることもあるけど、
働いていて、「取られている」気がしない仕事は着物屋さんがはじめてだ。
やっぱり、手仕事が自分にはほんとうに合うんだと思うし、
ものを再生する現場はいろんなものをわたしに与えてくれる。
働きはじめた頃は昔ながらの人間関係に煩わしさを感じていたこともあるけど、
教えられることも多い。なにより、人として大切にされている気がするのだ。
もちろん、働き方を自分で決めたからには居心地がいいからと、
そこにずぶんと浸かってしまうわけにはいかないけど。

いま思えば、「取られている」気がしていたのは、
働くこと(生きること)を人まかせにしていたわたしの在りようが
そうさせていただけなのかもしれないな。

ふむ。
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by cotomono | 2010-04-30 22:57 | Comments(0)

ここは見世物の世界

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夜のNHKニュースをつけると
渋滞の高速道路にスーツケースと立ち並ぶ出国ゲート。
どこかでみた、いつもの、お決まりの光景。


労働というシステムから一時解放された一群が
余暇というシステムにぞろぞろとなだれ込む。
そんな風景をわざわざ垂れ流す理由が、
テレビにはまだあるらしい。


でも、
そこにリアリティが感じられないのは何故だろう?



夕方までかかって、1Q84の3を完読。
読後、軽い放心状態のまま、音のない、しんとした部屋から
窓の先を走る都市高速のながれをぼーとみてると、
このながれのどこかに1Q84へとつながる非常階段があるのかもな、
という気がしてきて、わたしという所在の曖昧さだけが
ぽっかり空に浮かんでくる。

  
  ここは見世物の世界
  何から何までつくりもの
  でも私を信じてくれたなら
  すべてが本物になる

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by cotomono | 2010-04-29 20:27 | Comments(0)

すくすく

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きのうは、ジュビQのニューズレター発送作業の手伝いであすみんへ。
だいの大人が畳敷に座り込み、刷り上がった誌面を折ったり詰めたり宛名シール貼ったり
超アナログな共同作業だけど、これはこれでけっこう楽しいひととき。

そんないつもの面々のなかには7歳になる小さなお手伝いYちゃんもいて、
いつものごとく、発送作業が終わるとわたしと彼女はお遊びタイム。
まえは、本を読んであげたりオセロをしたりおはじきしたりと、
遊んであげてる感があったんだけど、子どもは日々成長するもので。。。
きのうは会議用のホワイトボードを使って「25」を教えてみたとこ、
ルールを知らないYちゃんは最初は要領をつかめずわたしの圧勝だったけど、
数を重ねるうちにスピードと攻略をつかんでいき、結果6勝5敗で彼女の勝ち。

でもって「まだしたいー」と、そこは子どもらしくせがむYちゃんを尻目に
もうぐったりのわたしは畳でごろごろモード。。。しばらく放ったらかしにしてると
ホワイトボードにわたしの名前を漢字で書きだしてびっくり!
試しにいつもの面々の名前も書かせると、どんどんどんどん書いてくではないかー。
「藤」とか「瀧」とか、ちょっと難しい字もわたしが一回お手本で書いてあげると
すぐ覚えてしまう。手出ししようとすると、「いやー、じぶんでかくー」と言って
みるみるホワイトボードが漢字でいっぱいに。

Yちゃんのことはほんとに小さい頃からみてるので、
人の子ながらそのすくすく成長ぶりにちょっと感動してしまった。。。
あー、そのうちまじな恋バナとかしてくれるのかなー。たのしみー。
ちなみに、授業で何が好き?と聞くと「体育と生活」だそうで、
生活ってなんするん?って聞くと、「たんけん」だそうです(笑

あたらしくておもしろくてすくすくして、こどもはいいなー。
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by cotomono | 2010-04-26 20:45 | Comments(0)

初刷り

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今日は朝からメッシュさんとこに生地を持ち込みシルクの初刷り。
とりあえずデザインが固まっている5点分の5枚を刷ったわけですけど、
朝の10時から夕方の4時までかかり、なんだかんだと一日仕事。

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シルク版はA3が最小単位。今回コストを押さえるために、
それを4分割し1枚で4種類(を2枚で合計8種類)の模様を取ろうという寸法。
そのため、ひと模様につき版はA5サイズとなる。当然、1枚では足りないので
何回も刷る手間を繰り返さなけらばならなく、想像以上に時間がかかった。。。
あと、微妙な色の調合もなかなか手間がかかり、平川さんは文句も言わず、
名料理人のごとく色をかきあわせ的確に仕事をしてくださったけど、
まぁ、ひとりでは到底届かぬ山だった。。。

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そんなこんなで見た目以上に大変な作業ではあるけど、やっぱり楽しい!
帆布やデニムといったありふれた生地が、ひと刷りひと刷りとするうちに
ぐんっと表情が変わってゆく様は、わたしのものづくり魂を揺さぶり、
ほら、つくるってやっぱり素晴らしいことじゃない、と日頃のもやもやを
吹き飛ばすにあたいする感動であった。。。(涙

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肝心のかばん制作はこれからが本番で、シルクもあと二回は刷らんと終わらん感じやけど、
平川せんせいの助けを借り、なんとかやれそうな光が差してきた。
がんばろ。

さいごに、わたしのてきとう手書き模様をイラレで起こしてくれ
ご多忙ちゅうシルクの版下をつくってくれたシロクマ氏に感謝もうしあげます。
というわけで、ご報告をかねていっぱい写真あげてみましたー。
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by cotomono | 2010-04-24 20:51 | Comments(0)

ひえびえ

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不安定な天気のせいばかりしてもいかんけど、、、
冷えの影響と思われる三半規管のひどいめまいに襲われ
危うく人生初の119番を回すとこだった。
いや、ほんとにびっくりするほどのぐらぐら。
風邪薬を飲んだあとに起きたので、最初は薬の影響かと思ったけど、
飲み慣れた風邪薬でそうなるとも思えず、原因はなんだろ?とよくよく考えると
ある嗜好品に辿り着いた。

そう、毎日毎日ミルで豆を挽いては一服ついている珈琲だ。
珈琲が身体を冷やすことは知ってたけど、これまで実感がなかったので無頓着でいたけど、
最近、珈琲を飲んだあとにやけに身体が冷えるのでおかしいなと思ってた矢先。
よくよく思い出せば、風邪薬を飲んだあと珈琲を飲んで、
その直後にサーっと血の気がひいてぐらぐらめまいがきた。
ま、体調が不安定だったのもあるだろけど、たぶん、まちがいない。
カミノも閉店しこれからどこに豆を買いに行こうかと思いあぐねてたことだし、
これを機にしばらく珈琲断ちして身体あっためよっと。
しかし、これから夏に向かおうとするのにこの寒さはいったいなんなんだ、、、(涙
はやくあったかくなっとくれー

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さて、イイダ傘店さんがきてるというので、着物屋さんの帰りにひさびさテトラへ。
春は日傘(秋は雨傘)。ハンドルが木彫りの動物シリーズとか毎回毎回驚かされます。
かばんはまだいろいろカタチがつくれるけど、傘は傘。
煮詰まったりしませんか?と聞いてみると、年に一回ですからねーと、
いたってたんたんと答えるイイダさん。そのたんたんぶりがすごいなと思うわけですけど。
ことものさんは今度はいつするんですか?と逆に聞かれたので、8月に東京で、、と
ごにょごにょいってみたとこ、みにいくのでご案内くださいと言っていただき、
あぁ、はいはいぜひぜひと言ってみるものの、ほんとにモノづくりをしている人に
みせられる代物だろうかと、内心びびってしまった。

イイダさんの傘をみるたび思うのだけど、
イイダさんの傘は、どこまでもイイダさんというオリジナリティなんだけど、
プロダクトとしての普遍性のようなものもちゃんと兼ね備えていて、
そこが本当にすごいし、そこが誰にも真似できない所以のような気がする。
わたしもなんというか、そういうとこを目指してはいるんだけど...


まぁ、人様のことをすごいすごいと言ってるばやいではもうなく、
個展までじっしつあと3ヶ月半。小物を含めて30点近く(あくまで目標)あげないと。
明日はいよいよオリジナルプリントとしてのシルクスクリーンを刷る。
ないないと嘆いていた生地も帆布とデニムでなんとか定まった。
生地に安定感があり加工がしやすく量産ができるのは今のところそれしかない。

ありふれたものでどこまで納得できるものができるか、未知数ではあるけど、
ここまでの試行錯誤と自問自答は、まちがいなくわたしだけのプロセスだ。

そして、それがオリジナリティへの第一歩であることを、
わたしは知っている。
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by cotomono | 2010-04-23 19:54 | Comments(2)

人は顔

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春なのか冬なのかよくわからん天気に翻弄されてついに風邪を引いてしまった。
のどにきてくしゃみにきて熱。てんてーてきな風邪。
ま、でも眠たいけど寝込むほどじゃないしごはんも食べれるので
だいぶお待たせしましたオーダーものを仕上げることはできた。
これで去年の個展の分はすべて完了。これで貯金はなくなった。
あとは夏のおわりの個展に向けてせっせとつくらんとなー。
あー、しかしこんなモチベーショんでやれるんだろうかー。
才能とかやる気とかどっかに落ちてればもれなく拾うのになーと
それらを探しに昔のくるりを聴きながら自転車で街に。
てのは嘘で1Q84の3を買いに。平積みされててちょっと拍子ぬけ。
昨日の晩、作家の川上未映子がテレビにでてて、寝逃げするとか
できないことにしか興味がないとかいってて、それがちょっと良かったので
一瞬川上未映子の本にしようかなと思ったけど、やめる。
でもそのうち読んでみたい。それに彼女はとてもいい顔をしている。
やっぱ、顔にでるな。老いも若きも犬も猫もらいおんも。
そんなことを思って寝て起きたら朝、森村泰昌がテレビにでてた。
この人ちょっと変わってて、有名な絵画や写真の人物に扮して自分自身を撮影するという
なりきりセルフ・ポートレイトで表現をしててほかにない感じ。
この人もいい顔してる。顔は語る、上滑りな口よりすべてを。

ま、そんな人の顔ばっかうらやましがっててもはじまんないわけで。
わたしが川上さんや森村さんやましてや村上春樹になれるわけでないし、
才能が道端に転がってるわけないし、やる気スイッチ身体に付いてるわけないし、
鼻かみすぎて赤くなったぼろぼろな顔がまぎれも無くいまのわたしの顔だから。

そっからですよ、みんな。

さ、たまねぎ刻んでミートソース作って1Q84のつづき読もう。
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by cotomono | 2010-04-18 18:41 | Comments(0)

ない

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昨日は夕方から生地屋めぐり。個展用に使えそうな生地をひととおり物色するも、
これはいけるというものはそうそうない。
これだけ溢れているのに不思議な話しではあるけど、ま、当然といえば当然。
ないからデッドストックという市場に出回ってない特別な生地に頼ってきたのだ。
でも、それに頼ってばっかでは今までと本質的には何ら変わらないわけで。
そこをなんとか越えないとな。

人間、ないからこそつくろうとするわけで、
ある意味、ない状態をつくらないと、新しいものはでてこないわけで。

ものに溢れたこの時につくりだすことはとても難しい宿題さ。と、
大橋トリオの唄にあったけど、、、ほんとにそう。
誰かの真似はつまらないから勇気をだしていこう、とも。

ほんとに、そう。


そして私自身が「生活かかってますから」という「ない」状態をつくらないと、
つくることを続けてはいけない気すらしてる。
まえは作品を商品と呼ばれることにすごく違和感があったけど、
そのレベルで止まっていてはそれまでだなと、まわりを見渡しても、ごく冷静に思う。


こだわり抜いた自分を持ち続けるのもいいだろう。
でも、そんな手放しようのない「自分」を、手放してゆけてなんぼだ。
そして、その先あるものをいまはみてみたい。
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by cotomono | 2010-04-11 18:13 | Comments(0)

自立

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生地自体をデザインするという、(わたしにとって)新しい表現の方向が定まったので
昨日、着物屋さんの帰りにメッシュの平川さんのところへ相談へ伺った。
コストとクオリティとのバランスでずっと悩んでいたけど、
平川さんを前に、ああしたいこうしたいと思いを伝えるうちにようやっと、
「できる」イメージが広がっていった。
ものをつくりそれを商品とするからには、中途半端な仕上がりではやはりダメなのだ。
表現するものが例えラフであってもその手段がラフであっては、所詮その程度止まり。
プロの平川さんの助けをかりながら、クオリティを兼ね備えた
わたしにしかつくれない、わたしらしいものをつくろう。

そして、わたしらしいと言いながら、
わたしはいつも人の力をかりてやってきた。
表現をするうえでそれはどうかとも思うけど、
わたしはそれでいいのかもしれない。

自分だけでできることなんかたかが知れてる。
わたしの強みは、それをよく分かっていること。
人に委ね、人に晒していくことで、わたしは生かされ
わたしは、わたしになっていけるような気がしている。



さて、今日は毎度のピンボケ映画コーナーのための映画を観る日。
今回選んだのは、『泣きながら生きて』
数年前にテレビのドキュメンタリーで放映されていたものが映画化。
わたしも当時泣きながら観た記憶があって、さすがにもう泣かんやろと思ったけど、
やっぱり、泣きながら観てしまった...(笑)

詳しい内容はサイトをのぞいてもらうとして、今回改めて観て思ったのは、
人は人の思いのなかに生かされ、生きて行くということ。
たとえひとつ屋根の下に暮らしてなくても、国を離れ15年間会えなくても、
互いに懸命に生きることで、支え合い希望をみいだすことはできる。
そう信じられる人に出会ったことに感謝し、その思いを大切にすること。



30代も折り返し地点にきて、
本当の意味での「自立」とはなんだろう?と
よく考えるようになった。

辞書をひけば、「他への従属から離れて独り立ちすること。
他からの支配や助力を受けずに、存在すること。」とある。

理論的にはそうだろう。
でも、本当にそうだろうか?

もちろん、それが安易な共依存であってはならないけれど、
助け、助けられる存在(社会)があってこそ、
はじめて「自立」ができるような気がする。


独りで立とうとする誰かの足下を支えてこそ、
自分の足で立つことができるのだろう。
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by cotomono | 2010-04-07 21:40 | Comments(0)

言い聞かせ

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土日は冬物を片付けつつ2週間ぶりにちくちく針仕事。
だいぶお待たせしてしまったオーダーもの、サクラ色に染めて白で小さくデザイン。
白を使うか悩んだけど、思い切って正解。

それから今日はお花見を横目に久しぶりにマルチェロに顔をだす。
新作に良さそうな厚手のデッドストックをみせてもらいながら、
あたまのなかでイメージを膨らます。
その一方で、いつまでも特別な生地に頼っていてもなぁ...とも。
ありふれたものを、どうやったら特別なものにできるか...
ちょっともう本気でやってかないとな。
やれることをやってても新しいものはつくれません。(言い聞かせ)
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by cotomono | 2010-04-04 20:19 | Comments(0)

気弱なエイプリル

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4月。桜もだいぶ散ってしまったけど、
それは花としての命をまっとうした証であることを今日のニュースで知って、
桜もやるなと妙に感心した。
虫が飛んで来て受粉ができるまでは、どんなに風に吹かれようとも
花弁はびくとも散らないらしい。
そう思うと、はらはら舞って散り逝く桜はこのうえなく美しい。

今日は着物屋さんから戻ってすぐに洗濯機を回す。
ここのとこ3日と晴れが続かないので、週末の晴れをつかって冬を洗いざらいするつもり。
毛布もマフラーもセーターも毛糸の靴下も、なんもかも。
もういつまでも、寒さにくるまってるわけにもいかないし。
ついでに長かったわたしの冬も洗いざらいして、
春の陽射しにさらしたいもの。


3月の終わり、着物屋さんでお給料を手渡しでいただいたとき、
4月から半年間のスケジュールを手渡した。
どれくらい働くか、お知らせしとかないとね。


手書きのカレンダーに赤い丸を印ながら、
いろんなことを考えた。
そして考えれば考えるほど、気弱なわたしがこう尋ねる。

「ほんとうにやっていけるの?」

それでも、
なんとかかんとか生きてくことは、
小さな勇気の連続ですから、、、
仕方ないんです。

と、気弱なわたしは答えてみる。


そんな自己問答をみかねてか、ある人の言葉が目に留った。


 「気弱」である理由というのは、
  生きるのに、じぶんの力や、じぶんの考えを
  使っているからだと思うんです。
  人の命令通り、みんなのやる通りに考えたり動いてたら、
 「気弱」になってるひまがないですから。



なるほどです、ね。
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by cotomono | 2010-04-03 00:40 | Comments(0)