『扉をたたく人』
今日は朝一でこの映画を観にKBCシネマへ。
某NGOのニューズレターに(ピンぼけ)映画コーナーってのをもってまして、
毎回社会派の映画を選んでは、8割がギャグ落ちというインチキ対談を展開中。
で、今回選んだのがアメリカの移民問題を扱ったこの映画。
地位も名誉もあるけど妻に先立たれ孤独に生きる大学教授と、違法入国のため
不安定な生活を強いられるも、音楽と恋人(友情)に希望を見いだそうとする若者との
出会いから別れまでを描いたヒューマンストーリー。
(ネタバレになるので詳細は書きませんが)
911以降、アメリカが抱える漠然とした恐怖と疑念、
それを生み出す(世界を覆う)グローバリゼーションの光と影。
ま、ざっくり言えばそんなところかもしれないけど...
根底にあるのは国家間(システム)の問題だけではないように思う。
2ヶ月ほど前、この福岡でも外国人排除(在日特権排除)を声高に主張する人たちに対し
そんな
排外主義に意を唱える者たちが静かに抗議行動を行っていた。
わたしは後者ながら抗議行動には参加しなかったし、
ここで中途半端な主義主張を繰り広げるつもりもないけど、
前者の人たちに、ずっとたずねてみたいと思っていたことがある。
もし、あなたの友人のなかに外国(在日)人がいたとしたら、
もし、あなたの大切な人が、外国(在日)人だったとしたら、
また、その外国(在日)人にも、あなたとおなじように
大切な人たちとの普通の暮らしがあるのだと知ったら、
おなじように、「ここから出て行け!」と言えますか?
そんな問いなど、
前者の人たちにとっては愚問かもしれないけれど...
でも、その問いに一瞬でも迷い(揺れ)を感じるのであれば
その迷いや揺れこそが、「その」扉をたたく、
あなた自身になりうるのだということに
どうか、気づいてほしいのです。
この映画、はじめは4館のみの上映だったのが
口コミで270館までに広がったのだそう。
福岡ではKBCシネマで明後日まで(しかも10時〜のみの上映)ですが、
いろんな人にぜひ観てもらいたい映画です。