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神在る木

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きのうの夕暮れ時、
矢野さん家族が木のスツールを届けてくれた。




このスツールに出会った日は、
大きな哀しみと混乱のなかにあって
こみあげてくる涙に呑み込まれそうだった。



  ゆっくりしていけばいいよ


何も聞かずに迎えてくれた
矢野さん家族と木の作品たち。



導かれるように腰掛けた木のスツールは
朽ちているようで、生きているようで
手にふれると、あふれでる痛みを吸い取ってくれた。

まるで、安らかな眠りに誘われるようだった。


ずっと、一緒にいたいなぁ...



矢野さんに気持ちを伝えると、この木の話をしてくれた。




黒木町にある小さな神社

雷に打たれ、朽ち落ちた一本のくすのきが
神社のすぐ下を流れる清流に横たわっていたそうだ。


雷のもともとの語源は「神在」

そして、神社の御神木となれるのは、
雷に打たれた木だけであるという。


神在る木


そんな、神様が宿るくすのきは
矢野さんの手を介し、新たな命を宿した。





いま、この木のスツールはわたしの傍らにあって、
ときどき腰掛けてみたり、もたれかかったりして
わたしを癒してくれる。



くすのきの香りがする...


自分の分身のようでいて
とても気持ちがいい。
by cotomono | 2007-06-13 22:09
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