水登舎の川口澄子さんにオーダー頂きましたカバンです。
その名も、「ヨコナガくろくろ」
近頃、作品紹介をさぼっておりますので、
以下、久しぶりに詳細などを...
生地は撥水加工済みの黒帆布、それにラバー入りの黒いインクで
シルク版で模様を刷り入れています。写真では光の反射でグレーに見えますが、
実際には黒です。黒生地に黒インクなので、「くろくろ」。
取手は、黒と相性の良い焦げ茶色のレザーを使いました。
ちなみにこれは端革(良質な切れ端)を使いましたが、
仮に革屋さんでこれの一枚ものを買うと、おっそろしい値がするかと...
こんな風に短い取手だと、良質でレアな端革も使えるのですが、
1mを越えると、ちょっと難しいのが現状...
内布は、随分前に
krank-marcelloで仕入れたフランスのデッドストックもの。
ピンクオレンジという絶妙な色合いが希少で残りわずかでしたが
同じく、krank-marcello好きな川口さん分にぎりぎり使えて良かった...
サイドのボタンを閉じると、カタチがまあるくなります。
使い勝手に合わせて、開いたり閉じたりしてください。
昨年の日記にも書きましたが、
わたしが初めて作ったカバンをお買い上げ下さったのが、川口さんでした。
もちろん、どのカバンもひとつひとつ心を込めてお作りしていますが、
今回はまた格別に身の引き締まる思いがしました。
ものづくりを始めて10年という節目の年に、
原点回帰となるようなものを作る機会をいただき、
感慨深いものがあります。
ありがとうございました。